解体工事のご相談をいただくとき、最初に聞かれるのが「いくらかかりますか」というご質問です。正直に申し上げると、お電話だけで正確な金額をお伝えすることはできません。坪数が同じでも、現場によって費用は大きく変わるためです。
とはいえ「何も分からないまま見積りを待つ」のは不安だと思います。そこでこのページでは、解体費用が何によって決まるのかを、現場の側からご説明します。仕組みが分かれば、複数社の見積りを比べるときの目安にもなります。
費用を決める6つの要素
1. 建物の構造
同じ大きさでも、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造の順に手間がかかります。RC造は解体に時間がかかり、出てくるコンクリートガラの量も多くなります。
2. 延床面積と階数
面積が大きいほど、当然ながら費用は上がります。2階建て・3階建てになると、高所作業の安全対策も加わります。
3. 前面道路の幅と重機の搬入経路
ここが見落とされがちで、しかも金額に大きく効きます。
道が狭くて大型重機やダンプが入れない現場では、小型機械や手壊しの割合が増え、廃材の運び出しにも余計な手間がかかります。同じ木造30坪でも、道幅次第で費用は変わります。
4. 隣家との距離
隣の建物が近いほど、養生を厳重にし、重機の動きも慎重になります。手作業の割合が増えるぶん、工期も費用も増えます。
5. 廃棄物の量と種類
解体で出るものは、木くず・コンクリートガラ・金属くず・石膏ボードなど種類ごとに分けて処分します。処分費は種類によって単価が異なります。
また家財道具が残っているかどうかも費用に影響します。残置物は建物とは別扱いになるためです。
6. 付帯工事
建物本体以外に、次のようなものがあれば別途費用がかかります。
- ブロック塀・フェンス・門扉
- カーポート・物置
- 樹木・庭石
- 浄化槽・井戸
- コンクリート土間・駐車場
アスベストがある場合
2006年より前に建てられた建物では、アスベスト(石綿)が使われている可能性があります。解体前の事前調査は法律で義務づけられており、省略できません。
調査の結果、含有が確認された場合は、法令に沿った除去作業が必要になります。この費用は建物解体とは別に見込む必要があります。詳しくはこちらの記事でご説明しています。
「アスベスト調査は不要です」と言う業者にはご注意ください。事前調査は建物の年代を問わず義務です。この説明を省く業者は、他の工程も省いている可能性があります。
相見積もりを取るときに見るべきところ
複数社から見積りを取るのは良いことです。ただし金額の合計だけを比べても、正しい判断はできません。次の点を見てください。
- 内訳が書かれているか — 「解体工事一式」だけの見積りは比較になりません
- 廃棄物の処分費が含まれているか — 後から追加請求される典型例です
- 付帯工事が含まれているか — 塀や樹木が別だと後で増えます
- アスベスト調査が含まれているか
- 整地の仕上げがどこまでか — 更地にするのか、砕石を敷くのか
- 解体工事業の登録と産廃収集運搬の許可があるか
極端に安い見積りには、たいてい理由があります。処分費を削るために不法投棄をする業者も、残念ながら存在します。不法投棄が発覚した場合、依頼した側にも責任が及ぶことがあります。
藍解体工業の場合
当社は解体工事業登録と産業廃棄物収集運搬業の許可を、愛知・岐阜・三重・滋賀の各県で取得しています。解体で出た廃材を自社で適正に運搬・処理できるため、工程にもコストにも無駄が出ません。
お見積りは、必ず現地を拝見したうえで内訳をお示しします。何にいくらかかっているかをご納得いただいてから着工します。

